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「OUTBACK/4×4ARB」タフなアイテムを満身に装備するリアルオフローダー

シリアスなオフロードが展開するオーストラリアを拠点に、オフローディングアイテムをグローバルに展開する「ARB」。その強固なラインナップ、信頼性の高さは、まさに世界最高峰のオフロードパーツメーカーと呼んでもいいだろう。
そんなARBのパーツを30年以上も前から取り扱い、日本のユーザーにヘビーデューティ・カスタムの楽しさ、大切さを提案してきたのが「アウトバック」だ。長年に渡って築かれてきたARBとの信頼関係は、アウトバックの方からARBに日本向け仕様のパーツの製造をリクエストできるまでに発展。日本独自の車両法や道路交通法をクリアした。
 そんなARBとアウトバックが仕掛ける最新カスタムは、ジープJLラングラーをベースにしたもの。撮影場所に現れたデモカーは、まさにARBらしい“冒険仕様”。広大なオーストラリアの土漠地“アウトバック”を旅するにふさわしい、タフなアイテムを満身に装備している。前後にはARBではおなじみのスチールバンパー、フロントには今後注目の“ブッシュレンジャーウインチ”も備えている。さらにサイドにはロックスライダー。ステップも兼ねる屈強なこのアイテムは、なんとフロントのウインチバーより重量があるとか?またルーフトップにはARBのベストセラーアイテム、ケージ型ルーフラック。さらに室内には荷物の整理に便利なドロワーシステムも備えられている。まさにヘビーデューティと呼ぶにふさわしいアピアランスのJLラングラーだが、さらに注目したいのはそれを支える足回り。

OMEサスペンションキット 3.5”アップ×OME BP-51ショックアブソーバー

ARBがプロデュースするサスペンション・ブランド「OME(オールドマンエミュ)」の3.5インチアップコイルと、別タンク式のハイパフォーマンス・ショックアブソーバー「BP-51」をセットアップ。BP-51は伸び側・縮み側それぞれ無段階で減衰力調整ができる。さらにリヤにはAIRBAG MAN社のエアバッグを採用。エア圧の制御で乗り味をコントロールでき、キャンプ等で乗員・荷物満載時での重量変化に対応でき、さらにOME BP-51でショックも調整できるのがポイント。
オフロード走行に際してはAIRBAG MANのエア圧を少し高めに設定。ちなみにBP-51ショックアブソーバーも縮み側と伸び側、それぞれの減衰力を無段階に調整できるので、セッティングの幅は無限とも言っていいほど。実際にオーナーになったら、あれこれ試してみたいところだ…。走りは、ダートに関しては乗り味がより引き締まり、路面をつかむ力がより向上したように思える。タイヤとの関係もあるが、とくにヨコ方向へのグリップが強く、挙動は安定。こんな冒険仕様の外観だが、ハイスピード走行も得意とするところだ。モーグルなどでは、やはりサスペンションカスタムにより、ストローク量が増して、やはり路面をよく捕まえてくれる印象。対地アングルが向上しながらも、重心の高さを感じさせない。
洗練された乗り味のJLラングラー・アンリミテッドだが、それでも違和感があるのはフワフワな直進性と、ハンドルを切ってからのワンテンポ遅れた挙動。今回のアウトバック・デモカーは3.5インチアップ、しかも大径・ファットなマッドタイヤを装着していたが乗り味は引き締まり、直進性・ハンドリングもごく自然なものに改善されていたのだ。
ハイリフトジャッキの進化版が、ARBから登場。油圧式で、ジャッキアップは少ない力で楽々。降ろす時も安全に扱うことができる。もちろん対象となるクルマにはジャッキアップポイントとなるスチールのバンパーやサイドシルガードが必要。その意味でもARBウインチバーなどは相性がいい。
フロントに備えるのはARBの代名詞、ウインチバンパー。タフなスチール製。電動ウインチはARBの関連会社であるブッシュレンジャー社製。牽引力とブレーキ性能が魅力だ。10000ポンド対応と12000ポンド対応がある。シンセティックロープ仕様。
さらに丸形のLEDランプは「SOLIS」という名にフルモデルチェンジ。36個の光源で、光量を大幅に強化。
現行タイプの発売から7年、世界から注目を集める一方で、粗悪なコピー品で溢れかえっている現状がある。そこで、これまでアメリカのLEDメーカーにてOEMしていたが、ARBが自社で生産する体制に切り替えているのだ。
◆️ARB SOLIS の特徴◆
・ウインチハーに取り付けた時に、色々なアクセサリーを避けられるよう、ライトの背面が独特な形状に設計された。
・従来型のARBのシンホルカラーである赤色のリンク状の部分が好みが分かれるため、黒色に変更できるキットが付属。
・5段階に光量調整5できるスライト式スイッチが導入された。
・従来通り、SPOTタイフとFLOODタイフ、それぞれの設定がある。
JLラングラー専用に設計された「サファリシュノーケル」。JLの空力デザイン、吸気性能を最大限発揮できるようにCADCAMで設計。エンジンの吸気系、エアクリーナー以前の部分に連結させ、車両外部の高い部分にエア採り入れ口を設定。これにより、エンジンの最大の弱点である、内部への“水の浸入”を防ぐ。
サイドに装着されるのは、ステップ機能やサイドシルガード機能も備えたロックスライダー。サイド下全般を覆いながら、アッパー部分はボディへボルト留め。アグレッシブなルックスも魅力。マッドガードもタフなイメージ。
エクステリアパーツはもちろん、インテリアパーツ、サスペンションなどを網羅するARBだが、もう一つ、日本のユーザーにおなじみなのが“エアロッカー”、いわゆるエア圧でコントロールするデフロックで、今回のJLにも前後に採用されている(スポーツ・グレードなので)。そしてエアロッカーを作動させるために必要なのが“ARBコンプレッサー”。実はコンプレッサーがあればエアロッカーだけでなく、タイヤへのエア供給や、今回のAIRBAG MANなどへ応用できるのだ。
広大なオーストラリアの“アウトバック”を旅するための装備…これがARB製品のコンセプトだ。そのため、インテリアのユーティリティアイテムも充実している。ラゲッジルームを便利に有効活用できる「ドロワーキット」、そして圧倒的なパフォーマンスの“フリッジ・フリーザー(冷凍冷蔵庫)”などは、オーバーランダーにも注目だ。
ARBシートカバーは従来からあったが、昨今のサイドエアバッグに合わせて車種ごとの専用設計でフルモデルチェンジ。ARBツーリングシリーズに組み込まれた。黒を基調とした落ち着いた印象がいい。
リヤバンパーもARBのスチールバンパーに変更。ナンバーは本来、バンパーのセンター部分に装着されるが、ここにトレーラーヒッチを装着したので、ナンバーはスペアタイヤ部に移動している。スペアタイヤキャリアの強化パーツはMOPAR純正品を使用。