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【SCT XTREME WHEEL DRIVE】スタイル、機能性共に妥協ナシ、シーンを選ばない濃密な完成度

長大なリアベッドを備えたピックアップスタイルで、ノーマル状態でも十分目を引くJTグラディエーター。そんな逸材だけに、ビルダー側にはおのずと高いレベルのセンスやスキルが要求されるところだが、そこは長年のキャリアと圧倒的な施工実績を誇るSCT‐XWD。車体回りはオフロードエボリューションのウインチ対応バンパー以外ノーマル風にも思えるが、前後フェンダーはUS本国のMOPAR‐RUBICON専用ハイフェンダーに変更。さらにその先端部を加工して、装着感を意識させないスリムなLEDマーカーを追加。リア側はあえてストック状態を保ち、アクセントとしてMOPARヒッチメンバーをプラス。そして今回最大のポイントとなっている足回りは、減衰力調整式のファルコン製ダンパーとシナジーMFG製スプリングを用いた3インチアップ仕様。高速走行からダートまで、ステージを問わず37×13.50サイズのニットー・リッジグラップラーを完璧に履きこなすべく前後アッパー/ロアアーム、強化ドラッグリンク、前後延長バンプストッパー、前後延長スウェイバーリンクなど、こちらもシナジーMFG製アイテムで万全の対策を実施。パフォーマンス面もaFeエアインテークやボーラーのエキゾーストシステムでブラッシュアップ。全方位スキ無しの実力を秘めながら、シンプルに徹した仕上がりは見事という他ない。

スポーティな雰囲気を演出する純正色、スティンググレーの持ち味をより引き立てるべく、シルバー/ブラック系のトーンで統一。クロームメッキのパーツ類が一切使用されていない点にも注目。

ピックアップといえば一時期ハード志向のプレランナースタイルが流行を見せたが、今回SCT-XWDが手掛けたJTはデイリーユースを前提に、過激さとは一線を画したオトナのスポーツ四駆としての佇まいを表現。

ハイフェンダーはUSモデルのMOPAR-RUBICON用。ボンネット固定フックの“埋まり具合”からも、ノーマルとの高さの違いは歴然。ショートバンパー内にはWARNのZEON10-Sウインチを搭載。ロープの扱いやすさを高めるフェアリードはファクター55製。

上質なマシンドクリアコートが施されたメソッドレースホイール(17×8.5J)と組み合わされるタイヤは迫力のトレッドパターンを持つニットー・リッジグラップラー(37×13.50)。

マフラーはボーラーのATAKエキゾーストシステム。フレーム付近を通る独特のハイマウントレイアウトは察しの通り、ロードクリアランスの確保を意識したもの。

表面積の広いエアフィルターをボックス内に収めたインテークパイプはaFe。さらにJL、JT系のウィークポイントとされている純正のツイン式バッテリーをシングル化するなど、ユーザーサイドに立った先を見据えたトラブルシューティング技が取り入れられている。

インパクトだけではなく日常ユースにも配慮した設定

フロント

リア

アームやタイロッド、バンプストッパー他、足回りのアップグレードと補正にはSCT-XWDが代理店を務めるUSシナジーMFG製のアイテムを多用。大径クロカンタイヤ+リフトアップという単なるインパクト狙いのカスタムではなく、快適性やドライバビリティという点にも配慮がなされたクルマ作りが行なわれている。

スプリングはシナジーMFG、ダンパーは減衰力の調整機構やリザーバータンクを備えたテラフレックスのファルコン・シリーズ3。ジオメトリーの最適化やステンメッシュの延長ブレーキラインの強化など、重量級3インチリフトアップ車のスポーティな走りを支えるべく、各部に対策を施す。