RAV4は、走るフィールドの広さが持ち味。街乗りから高速道路の移動まで、オンロード走行を快適にこなしながら、林道や河原などのオフロードでも頼もしい走りを披露、さらに冬の氷雪路を安心して走ることができるのも、RAV4ならではのアドバンテージといえる。そして、そんなRAV4の持ち味をさらに引き出してくれるのがホイールやタイヤの交換だ。もちろん、純正採用されるタイヤもオールラウンドで、RAV4の走りやスタイルをよくサポートしてくれる。しかし、オールラウンドであると言える分、裏を返せば中途半端。とくに純正はオンロードが強い傾向にあり、ダートやぬかるみでのグリップがもう少しほしい。そこで選択肢にあがるのが、アフターマーケットのタイヤ&ホイールとなる。ここでは、5種類のタイヤ&ホイールセットを用意し、RAV4のスタイル変化を検証してみた。
RAV4標準採用サイズ
■ Adventure235/55R19(外径 : 741㎜)
■ G235/55R19(外径 : 741㎜)
■ HYBRID X225/65R17(外径 : 724㎜)
■ HYBRID G225/60R18 (外径 : 727㎜)
RAV4のタイヤサイズをグレード別に表記したものである。グレードによってサイズは異なるが、タイヤハウス内のスペースは全てのグレードにおいて同じ。なのでタイヤのカスタマイズにおいて選択できるサイズは共通となる。外径で741㎜までは履くことができるので、その近辺のタイヤサイズを選択すれば、インチアップもインチダウンも、深く迷うことなくタイヤ選びができる。
All-Terrain T/A KO2 LT235/70R16
TEAM DAYTONA FDX-D 16×7.0J(インセット 37)
●BFGoodrich
All-Terrain T/A KO2 LT245/65R17
●RAYS
TEAM DAYTONA M9 17×7.0J(インセット 32)
●BFGoodrich
All-Terrain T/A KO2 LT265/65R17
●RAYS
TEAM DAYTONA F6boost 17×8.0J(インセット 35)
●TOYO TIRES
OPEN COUNTRY R/T 225/60R18
●RAYS
TEAM DAYTONA F6 Drive 18×7.5J(インセット 38)
●NITTO
TERRA GRAPPLER ALL TERRAIN 265/50R20
●RAYS
TEAM DAYTONA BB06S 20×9.0J(インセット 32)
■ステップ1 安心のカスタムサイズ
加工なしで履ける のは〝2サイズ〟
本格四駆らしさを求めてインチダウンして肉厚タイヤと合わせてみることにした。18→16インチでは、外径736㎜のタイヤを選択したのでインナーフェンダーに干渉することは無かった。また、18→17インチでは、外径750㎜と9㎜サイズアップしているが、こちらも干渉などの問題は見られなかった。
18インチ ➡ 16インチ
純正車高対応 2インチダウン
18インチ ➡ 17インチ
純正車高対応 1インチダウン
■ステップ2 リフトアップ
約30㎜UPで本格四駆スタイルをキメる
19インチ ➡ 16インチ
オフスタイル強めのアドベンチャーを、さらにスタイルアップするために、5つの異なるタイヤサイズを用意し変化を検証してみた。ここでは「より大きなタイヤを履かせたい」「よりオフスタイルを強めたい」を実現させるために車高を約30㎜ほどあげている。
19インチ ➡ 17インチ
純正車高で履ける245/65R17は外径が750㎜と純正よりも9㎜大きく、4.5㎜ほど車高が上がっているのでオフスタイルの演出度は高め。外径776㎜の265/65R17になると、スタイルは一気に格上げされる(フェンダー内の加工も考えたい)。
19インチ ➡ 18インチ
外径が727㎜なので、タイヤの存在感は265/65R17に軍配が上がるが、ホイールの存在感はこちらが際立っている。
19インチ ➡ 20インチ
インチアップによる効果は大きく、ホイールやタイヤの存在感は、他のテストピースよりも強く出ている。フェンダー内の加工は必須。
■ステップ3 注意喚起!
インストールできるタイヤサイズの目安!
タイヤメーカーは、純正同等サイズからリフトアップに対応したサイズまでラインナップに加えている。ブランドは限られるが、265/50R20や265/65R17などは、間違いなく、リフトアップしたRAV4向けのサイズで、実際、そのサイズを選ぶユーザーは多い。
ノーマル車高
タイヤサイズ ➡ 235/70R16 、 245/65R17、225/60R18
車高が変わらないので、フェンダーの隙間は純正と同等なのでタイヤ外径の限界は736㎜〜750㎜くらいとなる。具体的なサイズでは、「225/60R18(727㎜))「235/70R16(736㎜)」「245/65R17(750㎜)」の3種類となる。
例えば245/65R17(750㎜)ならば、ノーマルタイヤ(ハイブリッド G)よりも直径で約23㎜ほど大きく、タイヤ交換だけで車高が約11㎜ほど上がるので、その分だけ車体の仕上がりがボリューミーになる。
★主な銘柄
BFGoodrich All-Terrain T/A KO2
20㎜~30㎜アップ
タイヤサイズ ➡ 265/65R17 、 265/50R20
車高が高くなる分、フェンダーの隙間が大きくなるので、それに見合ったサイズのタイヤを入れたい。タイヤ外径の限界はノーマル車高時と変わら750㎜くらいだが、程よい見た目とするならば、770㎜あたりを入れたいところ。具体的なサイズで表記すると「265/65R17(776㎜)」「265/50R20(775㎜)」となる。インストールは可能だが、インナーフェンダーへの干渉の恐れがあるので、とくにエンジン側の小さな泥除けの加工処理は視野に入れておきたい(下のデータを参照)。購入の際は、タイヤ量販店やプロショップで確認しておきたい。
★主な銘柄
BFGoodrich All-Terrain T/A KO2
TOYO TIRES OPEN COUNTRY R/T
NITTO TERRA GRAPPLER ALL TERRAIN
タイヤが干渉する箇所は小さな泥除けと内側の仕切り
265/50R20(NITTO TERRA GRAPPLER ALL TERRAIN)を選択するとインナーフェンダーに干渉することが報告されているが、では、実際にどこにタイヤは接触するのだろうか?検証を試みた。まず、フロント側の小な泥除けにトレッドが干渉、また、幅を大きくすると内側の仕切りにタイヤが接触する。泥除けはカットすればいいが、内側の仕切りは、大工作となるので避けたいところ。
左はカット済、右はカット前。この部分を処理することで、タイヤの干渉は避けることができる。
内側の仕切りにタイヤが擦れた跡が見られるが、これは規定値を超えたタイヤを履かせた際の代償。タイヤの切角を調整しながら運転すれば…なのだが、実用を考えると適切なサイズを履かせたいところ。
「外径」+「タイヤの形状」でタイヤ選びの可否を判断する
形状の違いに注目
BFGoodrich
All-Terrain T/A KO2 265/65R17 (外径:776㎜)
ニットーは20インチだが、外径775㎜/幅273㎜と、BFGoodrichの265/65R17(外径776㎜/幅272㎜)よりも、外径-1㎜、幅+1㎜とほぼ同じサイズ。RAV4に履かせると、外径が265/65R17よりも1㎜小さいのに、インナーフェンダーとの隙間はギリギリ。これは造形の違いによるもの。
◆注意1
履き替えを考える際に把握しておきたいのが、愛車のタイヤサイズと種類。そのサイズに準じたものを選べば問題はないが、サイズアップなら外径と幅を確認したい。
◆注意2
純正車高での検証は、インナーフェンダーに干渉しないタイヤ&ホイールサイズを選んでいる。リフトアップでは、一部、インナーフェンダーに干渉するタイヤサイズが含まれている。装着によりメーター誤差が生じる場合もあるので、購入の際は、プロショップ、ホイール&タイヤ量販店に相談して欲しい。
- RAYS(https://www.rayswheels.co.jp)
- GMG(http://www.gmg88.com)
- BFGoodrich(https://www.bfgoodrichtires.co.jp)
- TOYO TIRES(https://www.toyotires.jp)
- NITTO(http://www.nittotire.co.jp)