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まだまだ現役!いすゞSUVはそう簡単には色褪せない!

  • お役立ち
  • 4WD
  • SUV
  • ビッグホーン
2002年に国内向け生産を終えて乗用車から撤退した後も、ファンからの復活待望論が根強いいすゞのSUV。クロカン4WDブームに乗ったとはいえ、主力のビッグホーンなど全車種がラグジュアリー性や舗装路でのハンドリングを売りにするなど、クロスオーオバーSUVの原型とも言える。
  • ラグジュアリーSUVの先駆け

    パジェロやランドクルーザーによるクロカンブームの恩恵を受け、ヘビーデューティー4WDとして販売台数を伸ばすと共に、イルムシャーやロータスとの提携を受け入れ、足回りや内装で豪華なラグジュアリー路線を狙ったのがビッグホーン。
    初期モデルこそ、非力なエンジン、舗装路での軽快な走りとは無縁な足回りだったが、最初にドイツのGM系チューナー「イルムシャー」によるチューンを受け入れたグレードを展開し、レカロシートやモモのステアリングを装備した「都会派SUV」「SUV界のGTモデル」とでも呼べるSUVに発展した。
    当時はまだパジェロもランドクルーザーも無骨な時代で、ランドクルーザープラドや日産テラノが追従してくる状態だったが、「ハンドリング・バイ・ロータス」の追加でいよいよ舗装路での操縦性を売りにしてきた。
    外観こそクロカンのそれではあったが、クロスオーバーSUVの走りと言えたかもしれない。

  • 都会の真ん中がよく似合ったミュー

    後にスズキがオープンモデルのX-90で大失敗する「2人乗りSUV」の先駆的モデルだったミューは、ビッグホーンをベースにショートホイールベース化したスペシャリティカーで、ビッグホーンがSUV界のGTならば、こちらはSUV界のライトウェイトスポーツとでも言うべきモデルだった。
    それまでのクロカンの無骨なイメージから一新してスマートなスタイル、実用性はそれほど無かったが、街で見かけてもサマになるスタイルで、かつビッグホーン譲りのオフロード性能と、クロスオーバーSUVとしても優秀な車だったが、若者が都会でデートカーとして使うのには、オープンカーよりは日常的で、それでいて広い室内の快適性にyる満足度は相当高いものだった。
    後に5ドアの「ウィザード」を追加して、ビッグホーンより一回り小さいクロスオーバーSUVとして販売台数の面でも好評となり、末期のいすゞSUVの主力車種に成長している。

  • スタイリッシュなピックアップ

    それまでのピックアップトラックと言えば「ボンネットトラック」の野暮ったい印象があった。
    いすゞでも「ファスター」などボンネットトラックが存在したが、1988年のモデルチェンジで4WD専用モデルとして「ロデオ」が独立した際に、都会派の精悍なマスクに変更されてイメージを一新した。
    ツートンカラーのボディカラーが設定されるなど、ファッション感覚で乗る事ができて、都会の真ん中で見かけても違和感の無いスタイル、それでいて本気を出せばビッグホーン譲りの4WDシステムと大径タイヤによる悪路走破性を発揮する。
    スーパーダブルキャブは4人乗りでも十分広い快適性を持ち、他メーカーのSUVと比べても全く遜色の無いラグジュアリーSUVだったのである。
    特にこのロデオをベースとしたキャンピングカーは、1BOXカーやトラックベースと比べて格段にカッコ良く、現代の目から見てもそのデザインは色褪せない。

  • 未来からやってきたビークロス

    モーターショーでコンセプトカーが発表された時にはジェミニがベースで、そのまま販売されていれば本当に今のクロスオーバーSUVの走りになるところであったが、市販時にはビッグホーンがベースのラグジュアリー・スポーツSUVとなった。
    全てにおいて20年後の未来から来たようなデザインだったが、1997年のデビューから20年近くなった今でも、これほど美しいSUVはそうそう存在しない。
    巨大で威圧的なフロントグリルなどのデコレーションを施さず、これほど存在感を放てるSUVはそうそう作れないだろう。
    もし今、このビークロスを入手できたとしても、20年近く前の車と信じない人もいるのではないだろうか。

     

    2002年に日本国内での乗用車生産・販売から完全に撤退してしまったいすゞだが、他社と同じようにカンガルーバーや背面スペアタイヤといったデコレーションがあったはずなのに、不思議と泥臭さを全く感じさせないラグジュアリーな雰囲気があった。
    あるいはシティオフローダーやクロスオーバーSUVの奔りとはいすゞのSUVだったのではないかと、今では思う。

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