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2022.02.28

【直すか?買い替えるか?ドイツ車人生決断のヒント】Episode.02

 トラブルがきっかけで直して乗り続けるか、他のクルマに乗り替えか、という相談が多いのが修理工場。そこにはユーザーの様々な悩みや愛車に対する思いが交錯している。そんな中で、直す決断をしたユーザーのエピソードを紹介しよう。

高額修理をきっかけに行き着けの工場になった

 クルマを購入した半年くらい経った後に、エンジンがかかりにくかったり、エンジンストールしたりという症状が出始めました。修理工場で点検してもらったのですが、そんな時に限って症状が出ず、様子を見るということが続いていたんです。
 そうしているうちに、エンジン不調になる頻度が増えてきて、点検してもらうとコンピュータのトラブルであることが判明! 原因が分かったのは良かったのですが、私のクルマはAMGで新品だと100万円以上。さすがに乗り続けるのは無理かなと思っていた時に、AMGのようなスペシャルモデルでもコンピュータの現物修理ができるとのアドバイス。これを使わない手はないと思いお願いしたのですが、どうやら修理工場が依頼したリペアショップでは直せないということでした。
 私も乗り続ける気でいたので、自分でもコンピュータをリペアしてくれるショップを探し、連絡しました。すると、対応してくれるショップが見つかりコンピュータを送付。1週間ほど経ってから連絡があったのですが、直せないと言われました。
 さすがに諦めるしかないと思っていたら、今度はメカニックから電話がかかってきて、対応してくれるショップが見つかったと。自分から連絡してコンピュータを送るときっちりと直っていました。純正品の半額とまではいきませんでしたが、リーズナブルに直すことができ、エンジン不調も改善しました。
 一度は直すのを諦めましたが、担当のメカニックが同業者にも話をしてくれたようです。ノーマルモデルのコンピュータは比較的直しやすいそう。それとメカニックから聞いた話では、コンピュータ内部のコンデンサやチップだけではなく、基板そのものがダメになっているものもあるとか。基板を見ただけでは分からないのですが、その内部には電気の通路が張り巡らされていて、それがダメになるケースがあるようです。コンピュータを開けてしまうと、工賃が発生することもあり、ダメ元で依頼することもあると、そのメカニックは言っていました。
 いずれにしても、100万円以上の出費となるとさすがに乗り替えるしかないと思っていたのですが、担当のメカニックのおかげで今も大好きなAMGに乗れています。
 長い付き合いのあるメカニックではないのですが、親身になって相談にのってくれたことは嬉しかった。AMGのような趣味要素が強いクルマを維持していくには、頼れるメカニックの存在が重要だと実感。このことがきっかけで、今は何でも相談できるようになりました。メンテナンスも優先順位を付けてプランを立ててくれるので、経済的にも負担にならずに済んでいます。今まで信頼できるメカニックというのがいなかったのですが、コンピュータの件がきっかけで行き着けの工場が見つかりました。

現物修理のサービスは充実しており、部品代が高いスロットルアクチュエータなども修理することが可能。ただし、故障原因によるのでまずは相談することから始めよう。
クルマの頭脳とも言えるメインのコンピュータ。燃料の噴射量や横滑り防止装置などを制御する重要なパーツである。それゆえ、新品は非常に高価。

“直す”という決断の決め手は?

「メカニックからのアドバイスがあったからこそ修理を決断できた」

修理費用が高額になると躊躇してしまうのは当然。今回のケースでは100万円以上の出費なので、メカニックからのアドイバスがなければ乗り替えていたかもしれない。こういった現物修理はコンピュータ以外にもいろいろとある。