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BMW M4

2022.01.14

【強烈な個性を放つ特別な1台をレポート Impact Car File】2016y BMW M4 GTS

 クルマ好きの目を引く強烈な個性を持つ1台を紹介するコーナー。今回はBMW Mシリーズ編として、世界限定車であるM4 GTSを紹介。ノーマルのM4とも違う独特なオーラを放ち、レーシングスペックを持つ1台である。

BMWの最新テクノロジーとレーシーな装いを持つ特別なMモデル 

 BMWがM3の生誕30周年を記念として限定販売されたのがM4GTS。M4GTSのメカニズムトピックとしては、市販車として世界で初めてウォーターインジェクションシステムを搭載していること。これはインジェクターから水を噴射することで吸気温度を下げて燃焼効率を上げるというもので、エンジンを冷却するための機構である。こうしたはじめてのチャレンジは、先進性を突き進むBMWらしい部分と言える。
 搭載されるエンジンは3ℓの直6DOHCターボ。最高出力500ps、最大トルク61・2㎏‐mを発揮し、0‐100㎞/h加速はなんと3・8秒。アクセルを踏み込めばあっという間に異次元の世界へと誘われる。公道で走るのがちょっともったいないと思えるほどのハイスペックである。腕に自信がある人ならサーキットで本領発揮できるかもしれない。
 見た目はとてもレーシーでアグレッシブ。カーボン製のリアウイング、フロントスプリッター、アルミホイールは専用品で、その奥にはカーボンセラミックブレーキシステムを搭載。ボディ全体の軽量化も徹底されており、ドアを開けると想像以上に軽い。インテリアを見ると後席は撤去され、ロールバーが装着されている。レーシングカーそのものともいえる装備内容となっている。
 このM4GTSは世界限定車で、日本には30台が正規輸入された。高い希少性と圧倒的な走行性能。一般的には手が届かない夢のクルマであることは間違いない。

見た目はとてもレーシーだが、あくまでも市販車なのでインテリアの装備はM4のままだが、ステアリングには専用品が装着されている。
後席は撤去され、ロールバーが組み込まれている。シートはフルバケットで各部の軽量化も実施。
専用のアルミホイールを装着。その奥にはカーボンセラミックブレーキシステムを搭載される。足回りも特別なセッティングが施されている。
3ℓ直6DOHCターボを搭載。世界初の技術であるウォーターインジェクションシステムを採用している。スペックはM4クーペを超える世界限定モデルである。
CFRP製の可変式リアウイング、ルーフなどサーキットを意識したスペシャルな特別装備がM4GTSには装着されている。
カーボン製のフロントスプリッターやリア回りに至るまで特別な装備を備える。サーキットにいるような気になるレーシーな排気音もドライバーを刺激する。
カーボン製のリアウイングがレーシーな雰囲気を醸し出している。4本出しとなるマフラーはチタン製。テールランプは量産車としては初の有機LEDとなる。
 
※取材時はBMW専門ショップであるつたえファクトリーで販売されていたが、現在は売約済み