ドイツ車にありがちトラブルの実例
1.アイドリングが安定しない
2.室内にまで響く異常な振動が発生
3.何か焦げたような臭いがする
4.突然、水温が上昇!
5.ATが変速しない
6.警告灯が点灯
7.足回りから異音がする
メルセデス・ベンツとBMWに共通するトラブルの症状をピックアップしてみた。年式や走行距離などによって発生率は変わってくるが、いざという時のために覚えておくと、突然のトラブルにも焦らず対応できるもの。アイドリング不調やオイル漏れなどのエンジン系、水温上昇などの冷却系、ATなどの駆動系、足回り系など基本的なメンテナンスが重要だということだ。
Scene 01.「アイドリングが安定しない」
予想されるトラブル原因
クランクポジションセンサー
カムシャフトセンサー
エアマスセンサー
燃料ポンプ
そのまま放置すると… エンストしてしまいエンジンが掛からなくなることも
センサーや燃料系にトラブルが起きる時、アイドリングが少し不安定だったり、エンストしたりなど、前兆とも言える症状が出ていることが多い。そのタイミングで点検して不具合箇所をメンテナンスしておけば、路上で止まってしまうようなことはない。
こんな時どうする? 症状が悪化する前にコンピュータ診断を受ける
サプレッサー
クランクポジションセンサー
エアマスセンサー
カムシャフトセンサー
Scene 02.「異常な振動がする」
予想されるトラブル原因
エンジンマウント
ミッションマウント
イグニッションコイル
ディスクジョイント
そのまま放置すると… 振動がさらに大きくなったりエンジン不調の可能性も
エンジンマウントやディスクジョイントなどの緩衝系パーツの不良を放置すれば、振動はさらに大きくなる。イグニッションコイルの不良は1気筒がダメでも大きな振動が出るので、そのまま放置することはできない。振動が出たら早めに交換しておこう。
こんな時どうする? エンジンマウントなどの緩衝系パーツを交換する必要あり
エンジンマウント
イグニッションコイル
Scene 03.「焦げたような臭いがする」
予想されるトラブル原因
タペットカバーパッキン
ヘッドガスケット
ブローバイケース
オイルフィルターハウジング
そのまま放置すると… エンジン本体を壊してしまう可能性もある!
何かが焦げたような臭いがするのは、オイル漏れが原因であることがほとんど。漏れを放置すれば油圧が低下し、エンジン内部にある高価なパーツを傷めてしまう可能性が高い。たかがオイル漏れと侮っていると痛い目を見る。早めに対処しよう。
こんな時どうする? オイル漏れは放置せずに早めに対処すること
オイルフィルターハウジング
タペットカバーパッキン
Scene 04.「突然、水温が上昇!」
予想されるトラブル原因
サーモスタット
ウォーターポンプ
ラジエター
電動ファン
そのまま放置すると… オーバーヒートを起こしエンジンに大ダメージを与える
水温が上昇した状態のまま走り続けるとオーバーヒートを起こし、エンジンに大きなダメージを与えてしまう。ヘッドやブロックが歪んでしまうとエンジン自体を交換しなければならない。部品の交換だけで済むはずが、大掛かりな修理となってしまうのだ。
こんな時どうする? 無理して走らずに修理工場に電話を入れる
サーモスタット
ラジエター
Scene 05.「ATが変速しない」
予想されるトラブル原因
AT内部の基板
AT内部のコンピュータ
AT内部の経年劣化
センサー類の故障
そのまま放置すると… 通常での走行ができなくなり修理費用が嵩む
AT内部にトラブルが起きると、3速に固定されてしまう。これはエマージェンシーモードと呼ばれており、解除するには修理工場に持ち込むしかない。通常走行ができないので放置する人はいないと思うが、移動距離が長くなれば費用にも差が出る。
こんな時どうする? エマージェンシーモードに入ったら無理して走らないこと
AT内部の基板
AT内部のコンピュータ
Scene 06.「警告灯が点灯」
予想されるトラブル原因
オルタネータ
電子ユニット
ステアリングアングルセンサー
エアバッグセンサー
そのまま放置すると… トラブルの原因によっては路上ストップすることも
オルタネータが不良のまま走り続ければ路上でストップしてしまうことがあるので注意。エアバッグは助手席の座面下にある着座センサーの不良であることが多い。警告灯が点灯したままだと、いざという時にエアバッグが開かなくなる。
こんな時どうする? 修理工場に持ち込んで原因を特定してもらう
オルタネータ
電子ユニット
Scene 07.「足回りから異音がする」
予想されるトラブル原因
ボールジョイント
アームに備わるゴムブッシュ
スタビリンク
ハブベアリング
そのまま放置すると… 異音がさらに大きくなり走行安定性も低下する
足回りが多少劣化しても走行できないわけではないので、数あるメンテナンスポイントの中でも放置されやすい。しかし、異音が出ているほどの劣化であればすぐに交換すること。放置すれば異音は大きくなるし、走行安定性も著しく低下してしまう。