Mercedes-Benz 3代目Eクラスワゴン(S211)
●生産期間
2003~2010年/2006年~後期型
リアのレベライザーがエア式に進化
実用性も一気に高めた人気のワゴン
セダンに1年遅れて登場した伝統のワゴンモデル。最大の特長は初代からハイドロ式だったリアサスペンションのレベライザーがエア式となったことで、上級グレードは4輪エアサス、通常モデルはリアのみエアサスとなっている。広大なカーゴルームには小さな荷物の収納に便利なアレンジキットが用意され、テールゲートはオプションで電動開閉式も選べるようになった。旧型となった現在も、アクティブな印象を持つステイタスアイテムとして魅力を放つ1台である。
全幅 1820㎜
全高 1505㎜
ホイールベース 2855㎜
トレッド(前)/(後) 1560/1550㎜
車両重量 1820㎏
エンジン方式 V6DOHC
総排気量 2996㏄
最高出力 231ps/6000rpm
最大トルク 30.6㎏-m/2500~5000rpm
トランスミッション 電子制御式7速AT
BMW 5代目5シリーズツーリング(E61)
●生産期間
2004~2010年/2008年~後期型
積載力ではライバルにかなわないが
セダン並みに走りを楽しめる
4代目(E39)との比較で全長が50㎜、全幅が45㎜拡大されたツーリング。カーゴスペースも拡大されてはいるが、ゴルフバックを横ではなく斜めにしないと積み込めないなど、積載力ではメルセデスやボルボのワゴンにはかなわない面も。一方、ドライビングはワゴンでありながら前後50対50の重量配分やアクティブステアの効果でダイナミックなフィリングを楽しめるのがBMWらしい。07年6月には530iツーリングに最新の4WDシステムXドライブを搭載したモデルが追加されている。
全幅 1845㎜
全高 1490㎜
ホイールベース 2885㎜
トレッド(前)/(後) 1560/1580㎜
車両重量 1780㎏
エンジン方式 直6DOHC
総排気量 2979㏄
最高出力 272ps/6650rpm
最大トルク 30.6㎏-m/2750rpm
トランスミッション 電子制御式6速AT
S211とE61の違い
ボディサイズは?
E61はセダンと同じサイズで設計
ボディサイズを比較してみると、メルセデス・S211の全長はセダンよりも35㎜長いが、BMW・E61はセダンと同じ。ホイールベースは両車ともにセダンと同じである。つまり、E61はセダンと同じパッケージングの中で設計されているということだ。重量配分も理想的な前後50:50に近づけている。
カーゴの容量は?
カーゴの容量はメルセデスが有利
メルセデス・S211が635ℓで、シートを倒せば最大で1895ℓ。一方、BMW・E61は通常時で500ℓ、最大で1610ℓと、S211に比べると手狭な印象を受ける。さらに、S211のカーゴルームのフロアは2重構造になっており、ここも収納スペースとして使えるのだ。そのためのアレンジキットもある。
リアサスペンションは?
両車ともにエアサスを搭載
リアサスは両車ともに車高を一定に保つセルフレベリング機構付きのエアサスペンションを装備する。これはカーゴルームに重い荷物を積んでも車高が下がらないようにするためのもの。メルセデス・S211には、4輪エアサスとなるエアマチックDCを搭載した上級グレードも用意されている。