自分に合うのはどっち?
先入観を捨てれば両車の本質が見えてくる
〝ドイツ車が好き〟というユーザーの多くは、好きなブランドがはっきりしている傾向が強い。それゆえ、メルセデス・ベンツ派、BMW派といったようにその好みが分かれ、両方、あるいはドイツ車全般が好きという声は少数派、だと思っていた。だが、メルセデスからBMWに乗り替えてみたら想像以上に楽しかったとか、逆にメルセデスのフィーリングが実は自分の好みだったという声も少なくないようなのだ。
どちらも長い歴史を持つドイツを代表する2強ブランドだけに一般化されたイメージがあり、それが思い込みに繋がっているのかもしれない。メルセデス・ベンツは安全性が高いが走りは楽しめない、BMWは乗り心地が硬くて快適性は後回しにしている、などと言われるが、メルセデスは安全で快適、BMWは走りが楽しいといったイメージだけでは語り尽くせないほど奥深いのである。
そこで本企画ではメルセデス・ベンツとBMWをセグメント別に比較。クルマのキャラクター、実用性、メカニズム、メンテナンスなどを調査してその違いを探ってみた。
どちらもまずは乗ってみることが大事なのだが、知識としてその違いを知ることでより深くメルセデス・ベンツとBMWに付き合うきっかけになると思う。もちろん、元サヤに戻るにしても愛車の良さを再確認できるし、新たな発見があればより充実したカーライフを送れる。乗らず嫌いは今日からやめにしよう。
Mercedes-Benzのイメージといえば……
①自分が運転するというよりは後ろに乗るクルマ?
②安全を優先しているから走りを楽しめない?
③「ベンツ=大排気量」で飛ばすクルマ?
④中古車を維持するのは大変?
BMWのイメージといえば……
①若い人に合うクルマ?
②乗り心地が硬くて快適性は無視?
③運転が上手くないと乗りこなせない?
④軽量化を優先しているから頑丈じゃない?
いえいえ、そんなことはありません!
ドイツのプレミアムブランドとして長い歴史を持つメルセデス・ベンツとBMW。それだけにブランドイメージも一般化しており、自分の感性に合っていると思い込んでしまっているケースも少なくない。メルセデスファンにとっても、BMWファンにとっても、一度先入観を捨てることで本質的な魅力が見えてくるのだ。