PROSHOP GUIDE 【NEWING】 コンプリートカーを次々と作り出すその源泉はクリエイター集団の総合力
兵庫県西宮市にあるニューイングはインテリアカスタムショップとして長い歴史と豊富な実績を持つ老舗ショップ。これまで数多くのショーカーを手掛けるなど先進的なアプローチで、多くのファンを魅了し続けている。
見た目と機能性を高いレベルで融合するテクニック
アウディベースのコンプリートカーブランド「Alpil」をリリースするニューイングは、いつでも魅力全開のカスタムを提案し続けてくれる。常に新しい提案や仕掛けを考えているのが、大のカスタム好きでもある池田社長。ホイールメーカーを経て独立後、小学校の同級生であるロブソンレザーの社長のひと声がきっかけで内装カスタムに取り組みはじめた。様々なデモカーの内装を手掛けていくうちに評判となり、今や最新の超スーパーカーから、ヤングクラシックまでありとあらゆるセンスを駆使する。その源泉とも言うべきスタッフは、カスタムカーショップとしてはとても珍しい顔ぶれ。職人としてのスタッフは女性3名、男性3名とイーブンなジェンダーで構成されている職場に新しい何かを感じた。かつてはコテコテのクルマ好きな男性一色なイメージだったショップスタッフの半数が女性。しかもアパレル業界経験者や、結婚、出産で一度離れた職場の外注ブレーンとして縫製などの重要な部分を担っている女性など、様々な感性が飛び交う環境となっている。これまでの凝り固まったクルマへの概念から、どんどん新たな発想が出てきそうな気配がプンプンする。これが前に進む池田流ニューイングテイストなのか。次に仕掛けてくる「何か」が楽しみだ。
取材中、池田社長と職人さんによるディスカッションがされる場面に遭遇。細かなデザインやステッチの角度などを打ち合わせる。この細部にまで渡るこだわりが完成度の高い製品を生み出す原動力になっているのだ。
「ウィングステッチ」というニューイング独自の特許を持つステッチのほか、シートのエッジ部にLEDチューブ、発光体のELをシート地に組み込んだデザインなど、常に一歩前をいく探究心と先進性がインテリアのカスタム業界を盛り上げている。
80〜90年代の車両のルーフライナー剥がれにもリーズナブルに対応。BMWのE90系なども入庫しているとのこと。特にベージュ系の内装が増えている。
豊富な経験と高い技術に裏付けされたオリジナルアイテム
内装を手掛けた当初、接客するお店と作業場が別で、預けるユーザーの不安な気持ちが伝わってきたという。そこで来店したユーザーに自由に見てもらえる様々な作業場への試行錯誤を繰り返して、作業者とユーザーの双方に良い、作業場をガラス張りにするという作りに辿り着く。こうしたユーザーライクな姿勢がたくさんの支持を集めるのだ。
ロゴや模様をデータ化することで緻密な刺繍を施す最新のマシンを導入している。時間も短縮できるほか、仕上がりのムラもなくなり高い完成度を誇っている。
内装カスタムに着手する上で、一番手頃で効果的なアイテムのひとつがフロアマット。様々な柄や色味が選べる見本を取り揃えており、ユーザーの嗜好性やニーズに応えることができる。
ステッチデザインで特許を取得したのは単にデザインの保持だけでなく、ステッチの縫製具合を生かした腰のサポートなど、生地の張力の変化による機能の追加によるところが大きい。
シートベルトまで好みの色に変えることが可能。女性オーナーがカスタムするケースも増えているとのこと。
寝具の素材で話題の高反発エアクッションをクルマ用にした素材をいち早く導入。適度な硬さでのサポートが好評だ。
強烈な個性を演出するこだわりのデザインと
職人による丁寧な仕上げが魅力
ステッチの境目が多いということは、構成する生地の部位がそれだけ多いという証。当たり前のことだが、その数の型紙を起こして切り出したそれぞれの生地を縫い合わせてシートや内張りを形成していく。その数が増えれば増えるほど難易度は倍々で増してゆく。整形も困難を極めるが、ニューイングの技術者はそれを難なくこなす。
クラシックモデルのインテリアレストアも得意分野！
BMW初代M3やタテ目世代のメルセデスなどのクラシックモデルでは、シートが劣化してしまっているケースが多い。こうしたレストアのタイミングでインテリアをカスタムしてみるのも面白い。ニューイングではクラシックモデルのレストア実績が多く、シートのみならず、ドアパネルやコンソールの張り替えなどトータルでレストア＆カスタムしてくれる。クラシカルなスタイルにピッタリの素材やデザインで自分だけの個性を演出するなら、ニューイングが相談に乗ってくれる。
所在地：兵庫県西宮市高木東町24-10
電話：0798-63-1777
営業時間：10:00～19:00
定休日：毎週水曜日 / 第2・4火曜日
