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突然の電気トラブルに強くなろう! ヤングクラシック編 Part.1

突発的に発生する電気系のマイナートラブルが避けられなくなってきたヤングクラシック世代のドイツ車。接点の劣化などが原因だが、そんな時に、お手上げでロードサービスを呼ぶのもいいが、趣味で乗るからには簡単に対処可能なトラブルには対応できる知識を身に付けておきたいところ。そこで、ありがちなケースを集めてみた。

空調ファンが突然回らなくなった! 

メルセデス・ベンツW124 V8モデル

500E/E500などのV8モデルで、エアコンのブロアーファンが突然回らなくなってしまった場合、まずはスイッチの作動ランプでエアコンのシステムが作動しているかを確認し、動いているならば電動ファンが回っているかを確認する。これでファンが回っていなかった場合は、左の写真にある板ヒューズが飛んでいる可能性が高い。30アンペアのこのヒューズを交換すれば簡単に復活するはずだが、ヒューズが飛ぶのにはそれ相応の負荷がかかったということなので、何度も同様のトラブルが発生するようならば修理工場で根本的な修理をする必要がある。

樹脂製のケースを開けると、内部には板状のヒューズが収まっているのでここをチェックしてみるといい。

 

 エアコンを入れると水温が上がる!?

メルセデスW124の電動ファンは2スピードタイプ。エアコンが入ると低速で常時回転し、水温が105度程度になるとセンサーが感知して高速回転させる。ありがちなのが低速側の圧力センサーが壊れてしまい、エアコンを入れると100度以上まで水温が上がるというクルマ。エアコンのコンプレッサーが作動している状態で電動ファンが回っていない場合は、右写真の圧力センサー部分を電線でバイパスさせて、強制的にファンを回してしまう。この状態だと、エアコンを使用していない時もファンが低速回転を続けるので気温の低い冬場などには向かないが、これからの季節には注意が必要なトラブルだ。

圧力センサーは、W124の場合ほぼ全てのモデルでリキッドタンクの横に取り付けられている。ココを直結すればOK。

 エンジンが吹け上がらなくなった!?

V8やSOHC世代のエンジンに発生するのが、ディスビキャップ内部への水分の浸入による点火不良。キャップの根元に付いているゴム製のシールリングが劣化して空気中の水分が入り込み、内部で結露して点火不良の原因となる。調子よくかかったエンジンが、10分ぐらいしてくすぶり出すような場合はディスビのキャップを開けて内部に水分が付着していないかチェックしたい。濡れていたら良く拭き取れば問題なく復活するばずだ。ただしシールリングを交換しないとまた同じような症状が発生するので、このような症状に見舞われた場合は、1000円もしないようなパーツなので、早めに部品を調達して交換しておきたい。

ディスビキャップを交換する場合に、忘れがちなのがこのシールリング。これも替えておかないと、ディスビ内部に水分が入り込む。