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PORCHE カイエン

2022.08.09

【GC-SUV倶楽部】Porsche Cayenne

 ポルシェ初のSUVであるカイエン。その中で注目したいのが圧倒的な加速力が魅力の初代のターボモデル。中古車としては200万円くらいの予算から狙えるほど身近な存在である。

2006y
Cayenne Turbo カイエンターボ

このクルマを運転するには
誘惑に負けない自制心が必要

 カイエンターボの俊足っぷりといったら、ハッキリ言って尋常じゃない。これがスポーツカーだというのなら、まあ納得できないこともないのだが、そもそもカイエンはスポーツカーでもなければ、スポーツセダンですらないのだ。車重が2.5トン近くあるSUVなのだから恐れ入ってしまうのである。
 最高速度は266キロに達し、ゼロ発進で時速100キロに達するまでに要するのはわずか5.6秒。当時の2シータースポーツのボクスターがそれぞれ258キロ、6.1秒だと言えば、このクルマの高性能っぷりが簡単にご理解いただけるだろう。
 実際、ちょっと深くアクセルを踏み込むと、まるで後ろから蹴飛ばされたかのように加速を始め、瞬く間に法定外の速度に達してしまう。異次元の加速感に、このクルマを運転する者には、ドライビングスキルよりも何よりも自制心が必要そう、と思わず考えてしまう。ツインターボで武装されたカイエンターボの高揚感は、間違いなく別格だからだ。
 カイエンターボが凄いのは、何も最高出力450馬力を誇るV8ツインターボエンジンだけではない。それだけのパワーを受け止めるボディと足回りがまた素晴らしく、決して単なる直線番長になっていないところだ。足回りはエアにより5段階の車高調整ができ、ダンパーはハードからソフトまで硬さを3段階に設定できるもの。このコンビが絶品で、走行状況に応じてそれぞれ自動的に調整され、ちょっと躊躇してしまうような速度でコーナーに突入しても、何事もなかったかのごとくやり過ごしてくれるのだ。
 強力無比なブレーキもまた最高で、こちらは6ポットのキャリパーと直径350ミリのローターの組み合わせ。ハイパワー&超重量級のボディをものともしないストッピングパワーを生み、さすがポルシェと唸らされてしまう。

マフラーは4本出しとなっており、ドライバーの気分を高揚させるサウンド響かせる。見た目においても、とてもスポーティな印象だ。
450psを発生するモンスターエンジン。4.5ℓV8のツインターボで2.5トン近いボディを軽々と加速させる。
車高とダンパーの硬さは自動で調整される他、手動でも可能だ。これにより高速走行にも抜群の安定性を発揮。
インテリアは姉妹車となるVWトゥアレグとは一線を画す品質の高さ。ポルシェらしさも満載だ。
カイエンターボのシートはレザーが標準。いかにも「いいもの」であることを感じさせる。
フロント6ポット、リア4ポットのブレーキは強力な制動力を発揮する。パワーに負けない制動力のおかげで安心してドライビングを楽しめる。