2011y ALPINA B3S(E90)
Bi-TURBO Limousine 3333 Limited Edition
アルピナの輸入台数3333台を記念して生産された世界限定30台の3333リミテッドエディション。
取材車はダコタレザーのシート、ステアリング、インテリアトリム、ボディ同色となるリアエンブレムなどが特別仕様。ベースとなっているのはBMW335iで、エンジンや足回りなど独自のチューニングを施すことでアルピナらしい1台に仕上がっている。
高い技術で丁寧に作られた特別なアルピナモデル
新旧問わずコアなファンが多いアルピナ。一度乗ってしまうと、ユーザーからその感動が忘れられないという話もよく聞くほど、ファンの心を鷲づかみにしている。
E90型335iをベースに、2979㏄直噴ツインターボユニットに、マーレー製の専用ピストンを組み込んだスペシャルモデル。335iのナチュラルなフィールと比べれば「ターボ感」が顔を出すシーンもあるが、低回転からトップエンドまで40 psのパワーをバランス良く上積みしている。スペックは最高出力370ps/51.0㎏‐m。リムジンの他、ツーリング、クーペ、カブリオをラインナップしている。
取材車はアルピナの輸入台数3333台を記念して、なんと世界限定30台で生産された超希少なB3S。インテリアを中心に特別な仕様となっており、リアエンブレムがボディ同色となるなど差別化が図られている。走行距離は5.4万㎞と少なく、内外装のコンディションは極上。機関面もきっちりとメンテナンスされている個体だ。
アルピナは他の自動車メーカーのように大量生産の道は選ばず、1台1台の精度を高めながら性能を追求している。そのため、このE90型であっても250台程しか存在しない。そんなスペシャル感がコアなユーザーの心を掴んでいることに加えて、走りは独特な個性。硬さと柔らかさを高次元でバランスさせたその繊細な走行フィールは、感動の極みと言っても過言ではない。
高精度なメカニカルチューン
基本的なメンテナンスはノーマルと変わらない
「アルピナは本家BMWよりも壊れない」という都市伝説はやはり生きているようで、このモデルでも確かにその傾向はあるように思える。それでも基本的なメンテナンスはノーマルと同じなので、点火系、水回り、燃料系の消耗品は定期的に交換していく必要がある。
ベースとなっている335iのエンジンにはインジェクターや高圧噴射ポンプの問題などが出ていたが、初期のロットでかなり解消されたため1年以上後発となったアルピナではトラブルが少ないのかもしれない。ちなみにこちらのエンジンでは最大ブーストを0.6から1.1まで引き上げ、これに耐えるため圧縮比は10.2から9.4に落とされている。ピストンはマーレーによる専用品で燃焼室はもちろん半球形と念入りだ。電子制御の塊のため電気系トラブルの不安要素はあるが、定期的にメンテナンスされたクルマなら安心だといえるだろう。
高い技術による整備力が強み
BMW専門ショップ「つたえファクトリー」には元ディーラーメカニックが在籍しており、E30のようなネオクラシックから現行モデルまで幅広く整備できるのが強み。スタッフ全員がBMWフリークあることも心強く、何でも相談できる。
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