先代モデルでもトラブルがパターン化している
老舗のＢＭＷ専門店であるつたえファクトリー。厳選した上質な中古車販売には定評があり、魅力的な在庫車を多数展示している。もちろんクルマを売るだけではなく、整備においても高い評価を受けているＢＭＷ専門店である。元ディーラーメカニックが在籍しているというだけではなく、スタッフ全員がＢＭＷ好きというのはファンにとっては入りやすいし、話しやすいショップだといえる。
そんなつたえファクトリーで先代３シリーズなど、いわゆる型式にＦが付くモデルのトラブル状況に聞いてみると、大きなトラブルはないもののパターン化している事例が増えてきている。詳しくは下記を見ていただきたいが、ここでは急にフロアが水浸しになるというトラブルに注目してみたい。これは助手席側、エンジンルームと室内の間を指すファイアウォールに備わるメクラが劣化して、そこから雨水などが侵入。気づかぬうちにフロアが水浸しになりトラブルの原因にも繋がってしまうという。劣化に気づくためには定期的にフロアマットを外して床下が濡れていないかをチェックしておくしかない。放置しておくとカビが発生することもある。
ヘッドライト内部に水が侵入して曇ってしまうケースも増えている。部品の精度の問題なのか、多くのモデルで発生しており、放置しておくと高価なライトユニットが壊れて警告灯が点灯することもある。思わぬ大出費になる事例だ。コーキングやリペアキットを使うなどして早めに対策することがトラブル予防に繋がる。
F系の先代モデルでは消耗品の交換がメインとなる。イグニッションコイルや点火プラグなど定期的な交換を心がけたい。また高度な電子制御が搭載されているので、コンピュータ診断は必須。メインのコンピュータ自体がダメになるケースはないが、各部の電子ユニット状態は点検しておこう。
中古車として旬である「F系モデル」の最新トラブル事情を調査！
F30こと先代3シリーズなど型式に「F」が付くモデルのトラブルポイントを教えてもらった！
●水回り
昔からBMWのウィークポイントとされてきた水回りで注意すべきは、ラジエターサブタンクの割れやそれに繋がるブリーダーホースからの水漏れが多い。樹脂パーツはじわじわと劣化して突然亀裂が入ることが多いのでオイル交換のついでなどに点検してもらうといいだろう。
今やメインエンジンともいえる、直列4気筒ターボは、クーラントパイプからの水漏れが発生することがある。
サブタンクに繋がるブリーダーホース。見るからに弱々しい雰囲気があるが、ここからの水漏れが多く発生している。
●エンジン関係
エンジン回りのオイル漏れではヘッドカバー、オイルフィルターハウジングからの漏れが多い。吸気系のホースに亀裂が入りエンジン不調になるのも定番となっている。エンジン回りはプロによる定期的な点検が重要。コンピュータ診断も受けておくと安心感が高まる。
エンジンマウントは縁の下の力持ち。経過時間によって徐々に劣化が進んでいくので振動を感じたら早めに点検を！
こちらも昔から定番のインテークベローズホースの亀裂。ここからエアを吸ってしまいエンジン不調を引き起こす。
●装備類、足回り
最近増えているのがフロアが水浸しになるというトラブル。これはエンジンルームと室内の間であるファイアウォールのメクラが劣化して雨水などが侵入、ユニットなどを壊す原因になるので定期的にチェック。ヘッドライトが曇ってしまうトラブルも多い。足回りは基本メンテを忘れずに。
気づかない間に助手席や後席のフロアが濡れていたら要注意。フロア下にあるメクラが劣化してしまうのが原因。
ヘッドライトレンズが曇る場合、コーキングやリペアキットなど早めに対処しないと高価なユニットを壊してしまうことがある。
広い敷地には自社工場を完備。整備を待つクルマで順番待ちになるほど大盛況である。つたえファクトリーには元ディーラーメカニックが在籍しているので、確実な作業でBMWのトラブルを解決してくれる。足回りのカスタムなどのチューニングも得意としているプロショップだ。
ディーラーのように広く開放感のある商談ルーム。ゆっくりと寛ぎながら購入や整備の相談が気軽にできる。中古車として旬の先代モデルからネオクラシックまで、他とは一線を画すこだわりのBMWを在庫している。仕様やグレードなど、BMW好きの心をくすぐるラインナップが魅力。
SHOP DATA
○所在地：埼玉県越谷市南荻島640-1
○TEL：048-961-8591
○HP：http://www.tsutae-f.com/
