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Mercedes-Benz 1992年式500E(W124)
希少なAMGパーツを纏った92年式500E
今でも多くのファンがいるW124シリーズの中でも、500E/E500は別格の存在として、フリークたちから注目されている。中古車市場にもそういった傾向が見られ、500E/E500以外の標準グレードよりもはるかに高い相場で取り引きされている。単に台数が少ないからという理由だけではなく、クルマとしての作り、ヒストリーがユーザーの心を捕らえ、それが価値として年々高まっているのだ。
そんな500Eのエクステリアは、ノーマルよりフロントのトレッドが35ミリ、リアが30ミリ広げられたことでフェンダーが大きく張り出し、正面から見ていると圧倒されてしまうほど威風堂々としたオーラを放っている。前期型ならではのビッググリルもメルセデスの威厳を感じさせるもの。クルマを眺めているだけでも、他のW124とは全く別モノに思えてしまう。
搭載されるエンジンは、500SLのM119型V8DOHCをベースに制御系を変更。スロットルや横滑り防止装置であるASRなどを制御するコンピュータがそれぞれ搭載されている。エンジンルームにはコンピュータが収まるボックスがあるが、そのボックス内を冷却するためのブロアファンまで付く。点火系は回転式のディストリビューター式だ。
このエンジンはシリンダーの側壁部分とブロックが一体構造となるクローズドデッキになっており、高い耐久性を持つのが特長。これは前期型ならではの作りだ。モデル末期にはシリンダーの部分だけが切り離されたような形状を持つオープンデッキに変更されている。
取材車両は各所にAMGパーツを奢っている。例えば、ホイールにはAMGの2ピース18インチ、スプリングはリミテッド、ワンオフとなるステンレスマフラーのエンドにはAMGマフラーチップなどを装備。今では希少なAMGだけにそれだけでも嬉しい付加価値といえる。さらに社外のブレーキキャリパー、ボディ同色にペイントされたグリルなどのカスタマイズも施されている。
今これだけのパーツを集めようと思うと時間も費用もかかるが、それが最初からインストールされているクルマを選べるのも中古車の醍醐味。整備の方も、オーツーセンサー、フロントロアアームブッシュ、スパークプラグ、ヒューズボックス、アライメント調整、フロントショックアブソーバー(上物中古)、 リアショックアブソーバー、 デスビキャップ&ローター左右、リアガラス(新品)などが交換されている。見た目だけではなく、中身まで仕上げられている。購入後についてもW124の整備に強いトータルアクセスが面倒を見てくれるので安心して任せることができる。カスタム前提で500Eを探しているならうってつけの1台といえるだろう。
W124が10年間に渡って生産されたのに対して、500Eはその半分の5年間。もちろんW124が名車であることは間違いないけれど、たった5年間だけ生産された500Eが30年後の現在でもファンを魅了し続けているのは、やはり別格の存在ということなのだろう。
500Eの魅力を引き出す5ℓのV8ユニット
500SL用のM119ユニットの制御系を見直し500Eに搭載。燃料供給システムは500SLがフューエルデスビを用いたKEジェトロニックだったのに対し、500Eは進化版のLHジェトロニックとなる。92年式500Eの最高出力は330ps/5700rpm、最大トルク50.0kg-m/3900rpmを発揮。これ以降、排気ガス規制の問題で若干パワーダウンするが、それでも気持ちのいい加速とW124ボディならではの重厚なフィールは多くのファンを魅了し続けている。
【U-CAR DATA】1992年式500E
●検2年付き ●走行9.2万km ●ブルーブラック ●左ハンドル ●フル装備
●エアバック ●サンルーフ ●AMGホイール ●価格:770万円
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