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エアコン

2021.10.12

夏を迎える前にTEXAでドイツ車の エアコンを復活! オートフィールド

 夏を快適に過ごすためにやっておきたいのがエアコンのメンテナンス。トラブルが増える真夏が来る前に点検しておきたいものだ。そこでお勧めなのがTEXA。これはエアコンシステムを手軽にメンテナンスできる整備マシンである。

エアコンガスの補充は専門店がベスト
夏が来る前に全体の点検を受けておこう 

 エアコンを使う機会が増えてくると、利きが悪いと感じるケースも出てくる。エアコントラブルで最も多いのがコンプレッサーの不良だ。これはエンジンの回転を利用して冷媒ガスを14気圧程度まで圧縮し、液化させる装置である。エンジンのサイドや下側にクランクシャフトと並行に取り付けられて、マグネットクラッチを介してベルトによって駆動される。複雑な構造であるためエアコンシステムの中で最も高価な心臓部である。
 そのため、エアコンのトラブルは高額というイメージがあるが、ユニットやセンサーの不良といったことも多いので、やはりドイツ車に詳しい修理工場で点検してもらうのが重要となる。エアコンガスの不足も性能を低下させる原因。構造上、エアコンガスは自然リークしてしまうから、定期的にガスの量を点検して、補充しておくことがトラブルを防ぐポイントになるのだ。
 埼玉県久喜市にあるオートフィールドでは、TEXAというエアコン整備マシンを導入している。これは車両に残っているエアコンガスを回収、クリーニングしながら規定量を補充してくれるもの。エアコンガスは規定量を守ることが重要で、多すぎても少なすぎてもいけない。TEXAには車両データがインストールされているから規定量を補充できる仕組みになっている。
 前述したようにガスは自然リークしてしまうので、現状で異常を感じなくても、点検しておくことでトラブルを未然に防ぐことができる。オートフィールドでのテストでは、エアコンに異常を感じない車両にTEXAを施工したところ、冷房温度マックスで4~5度下がったという。さらにコンプレッサーオイルも回収、クリーニングできるので、高価なコンプレッサーの寿命を延ばすことにも繋がるのだ。エアコンは、夏を迎える前にメンテナンスするのがベストだと言える。
 現在のエアコンガスはR134aだが、このTEXAは次世代のR1234rfにも対応している。クルマの進化とともに、整備マシンも大きな進化を遂げているのである。

 エアコンガスの回収、クリーニング、補充といったメンテナンスを手軽に行なえる整備マシン。TEXAのすごいところはメーカー、車種ごとのデータベースが本体にインストールされており正確なガス量を補充できること。90年代のメルセデス・ベンツのデータも入っているから、年式、車種を問わずメンテナンスできる。コンプレッサーオイルも同時に交換できるため、本格的な夏を迎える前に実施しておきたいメンテナンスだと言える。オートフィールドでの費用は1万5000円から(輸入車)となっている。

タンブルフラップ不良はV6エンジンに多い

 最近のメンテナンス傾向も紹介しておこう。サンプルカーとして選んだのはメルセデス・ベンツSクラス(W221)。エンジン回りを中心に見ていくと、V6エンジンではタンブルフラップの不良がいまだに多く発生している。フラップが折れてしまうことが原因で、アルミ製の社外対策品も出ているほど。この他の対処法としてはOEMのインマニを使う方法もあるという。マグネットクラッチからのオイル漏れも定番だ。ここはメーカーから対策品が出ているのでそれを使うのがベスト。意外なオイル漏れポイントが、エンジンの後ろ側にあるカバー。オイル漏れは早めに対処しておかないと二次被害を起こすこともあるので、定期的にチェックするようにしたい。
 センサー関連では、足回りに備わるスピードセンサーの不良が多く発生している。停車しているのに勝手にスピードメーカーが上がってしまうことがある。そうなると車両側は走っていると認識してしまい、ドアロックがかかってしまうケースがあるというから気をつけたい。
 こういった細かなポイントを知っているのは、メルセデス・ベンツに強い修理工場ならではと言える。

最近のトラブル傾向 メルセデス・ベンツSクラス(W221)
SクラスやEクラスに搭載されるM272・M273のV型ユニット。V6は相変わらずタンブルフラップの不良が多い。アルミの社外品を使うのも手だが、OEMで出ているインマニを使うというチョイスもあるので覚えておこう。
オイルフィルターハウジングからのオイル漏れは定番のポイント。早めに対処しておくことが大事。
オイル漏れでもうひとつ気をつけたいのがマグネットクラッチからの漏れ。対策品も出ている。
排気ガス浄化装置である電動式のエアポンプ。ここにトラブルが発生することも増えてきている。
エンジンの後ろ側にあるカバーからオイル漏れが発生することもある。意外なポイントなので要チェック!
スピードセンサーの不良も多い。停車中なのにスピードメーターが上がることがあったら注意。
電気式となるサイドブレーキだが、このユニットがダメになることがある。デフの近くに装着されている。
目的に合わせて選べるブレーキパッドを用意
●HELLA PAGID シルベラミック
低ダスト、低ノイズ、長寿命を実現したシルベラミック。ブレーキローターへの攻撃性が少なく、ダストが飛びやすくなっているほか、パッドの部材のすきまの割合を最適化することで低ノイズも実現。さらに、銅とアラミド繊維を成分として加えることで寿命も長い。ECE R90(E-認証)も取得。これは純正パッドのパフォーマンスと同等とする認定で、1999年にヨーロッパで実施されているものだ。
●ATE セラミックブレーキパッド
最新のファイバーテクノロジーにより開発された新コンパウンドを採用した、ATEセラミックパッド。ドイツ車オーナーの悩みであるブレーキダストの発生を抑え、制動力も維持。 ディスクローターへの攻撃性も弱いのでディスク粉が減少、ホイールの輝きを長期間保つことができる。Eマーク認定品。
 
取材協力:オートフィールド
メルセデス・ベンツやBMWなどドイツ車のメンテナンスを得意とする修理工場。今回は夏前にやっておきたいエアコンの整備のほか、メルセデス・ベンツ先代型Sクラス(W221)のトラブルについて、分かりやすく説明してくれた。
 
●所在地:埼玉県久喜市樋ノ口1-6
●TEL:0480-25-4811
●定休日:月曜日・第二火曜日
●URL:http://www.autofield.co.jp/