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【ドイツ車をさらに格上げする極上インテリアカスタマイズ】ウッド&カーボンパーツ編①

 ドイツ車の上質で高級感溢れるポイントになっているのがウッドパーツ。センターコンソールからドアパネル、シフトノブ、ステアリングなどにアクセントを付けることができるため視覚的な効果も高いと言える。

 

ドイツ車らしい上質な空間を生み出す
再生&カスタムのポイント

素材や質感の違いでスペシャル感を演出する

 ドイツ車の魅力のひとつに、インテリアの質感の高さが挙げられる。常に視界に入る部分だけに、手を入れればその雰囲気は劇的に変化する。とくにドイツ車のウッドパーツはインテリアデザインのポイントになっていて、センターコンソールはもちろん、グレードが高いモデルになれば、ドアパネル、ステアリング、シフトノブまでウッド仕様になっているモデルも数多い。では、チューニングカーのカスタマイズ手法を見ていこう。
 AMGの基本的な方向性は、素材の変更と丁寧なクラフトワーク。AMGだからといって特別な装備が搭載されるわけではなく、もっと奥深い部分でオーナーを満悦させるのである。いかにも大人のクルマらしい手法だ。
 多くのモデルでAMG専用のウッドパネルを随所に追加し、ステアリングも手縫いの4本スポークタイプに変更、シフトノブも工芸品のようなウッドタイプに改められている。ダッシュボードをフルレザートリムにしたり、ルーフライナーがアルカンタラ素材へと張り替えられるなど、内装のカスタムメイドはより豪華なものへと幅が広がっており、ウッドパーツはそのアクセントになる。
 また、AMGでは専用素材を用いることでスペシャルな印象を演出。例えば、「スウェディッシュ・バーチ」を用いたウッドパネル。これは寒冷地を好む樺の木の中でも上質なスウェーデン産にこだわったウッドパネル。バーチ材は木肌が緻密で粘りがあり、曲げ加工にも強いという特性を持っている。この他にもウォールナットやチェストナット、ブラックバーズアイなどがメルセデスでは有名なところ。ウッドパーツだけを見ても、モデルによって色々な素材が使われているから面白い。しかもそのひとつひとつにこだわりがあり、時代やモデルによって異なるウッドパーツを装着しているのも見逃せないポイントだ。カスタムするにしても素材選びから入ると思うが、ウッドパネルの場合はカーボンなど全く違う素材にするケースが多い。旧世代モデルの場合はウッドパネルが劣化していることが多い。

上質なウッドパーツが贅沢に使われているAMG。視覚的な効果が高いので劣化しているとみすぼらしい印象になってしまうこともある。カーボンなど別の素材にするか、ウッドパネルをリペアして新品同然に仕上げるだけでも印象が大きく変わる。
W124の最終形、E60リミテッドエディションに採用されたスウェディッシュバーチのセンターコンソールパネル。後にアバンギャルド仕様の標準品として人気となった、ブラックバーズアイメイプルのヒントはここにあった。

Swedish Birch

寒冷地を好む樺の木の中でも上質な、スウェーデン産にこだわったウッドパネル。バーチ材は木肌が緻密で粘りがあり、曲げ加工にも強いという特性を持っている。ブラックの仕上げはバーズアイメイプルに似ているが、こちらはAMG専用の素材だ。

Chestnut

日本家屋でも床柱などに使用される高級材の栗を使ったウッドパネル。魚の鱗のような如鱗杢と呼ばれる模様のあるものはとくに希少で高級とされている。乾燥や切削などの加工が難しい特性で、パネル化には高い技術が必要になる材質でもある。