自社開発の対策品や独自の加工技術によって
高品質なターボチャージャーに仕上げている
BMWのターボモデルでも
トラブルが発生している
近年、ドイツ車では直噴エンジンにターボを搭載するのが主流。BMWの先代モデルにおいても、ターボエンジンを搭載したモデルがラインナップされている。3シリーズの335iや1シリーズの135iなどがそうだ。
そのターボチャージャーのリビルドを手掛けているのが、ターボテクノサービス。広い敷地にある工場では多くのスタッフが在籍しており、日々ターボチャージャーの再生を行なっている。輸入車や国産車だけではなく、バスやトラックまでクルマのターボチャージャーなら何でもお任せなのがターボテクノサービスの強みだ。
BMWにもトラブルの発生事例がある。詳細については次ページで解説するが、例えばターボチャージャーを新品に交換すると約40万円で、ツインターボの場合はその倍になるからその出費は大きくなる。だが、ターボテクノサービスのリビルト品を使えば約半額で済んでしまうのだから、これを使わない手はない。
ターボテクノサービスはターボチャージャーのリビルドを専門に行なっており、独自のノウハウも持っている。その高い技術力によってオリジナルの対策品まで開発しているのだ。また、メーカーと同じテスターを導入するなど、高品質なリビルト品を作り上げる設備も整っている。
ほとんどが手作業となる
リビルドの現場
ターボテクノサービスでは工程別に作業が分担されていて、それぞれの担当者が責任を持って作業を進める。実際に工場を見学した時に驚いたのが、ほとんどが手作業であること。入庫してきたターボチャージャーを検品しトラブルの原因を調査。損傷させないように丁寧に分解し、洗浄工程では薬剤やサンドブラスターを使って仕上げていく。こうして構成部品のひとつひとつを再生させていくのである。
テスターなどの設備も充実。インペラと呼ばれる羽の部分とシャフトからなる回転ローターが規定のバランスで回っているかを調べるテスターは、サイズに合わせて2種類を設置。バランスが悪いものについては熟練のスタッフが手作業で加工して調整するなど非常に手間がかかっているのだ。こうした技術や設備によって高品質なターボチャージャーに仕上げているのである。
ターボチャージャーのトラブル原因として多いのは、インペラ部分とシャフト。可動部分だけに走行距離が延びてくると消耗してしまうのだろう。ターボメーカーとの太いパイプを持つターボテクノサービスではこうした消耗品を入手できるが、インペラについては独自の対策パーツを開発。素材にも徹底的にこだわり、鋳造アルミより強度の高い、鍛造アルミ素材から削り出したインペラを作り上げている。さらにシャフトの軸受け部分にも独自の加工を施すなど、高い技術によって新品同等のターボチャージャーに再生しているのだ。
BMWではオイル管理が悪いクルマや走行距離が延びてくると、トラブルが発生することがある。335iには三菱製のターボチャージャーが搭載されているが、もちろんこれもリビルトできる。高額修理となる部分だけに、リビルド品が入手できるのは我々ユーザーにとって嬉しい。
ターボテクノサービスに在庫があればリビルト品を先に出してくれるから、すぐに修理に着手できるのがメリット。修理後にコア(元々装着されていたターボチャージャー)をターボテクノサービスに送る必要があるが、リビルト品を先出ししてくれるのは修理期間の短縮にも繋がる嬉しい配慮と言える。在庫がない場合は、現物修理となるため先にコアを送り、完成したリビルド品を戻すというのが基本的な流れとなっている。
BMWでターボエンジンを搭載する代表的なモデルが、335iと135i。この直噴タイプのエンジンは小型のツインターボを低圧で使うことによって、レスポンスに優れ豊かなトルクと省燃費を実現する。ターボチャージャー本体がエキマニと溶接されて一体となるタービンは、BMW独自のノウハウが詰まっている。素材にまでこだわっているところBMWらしい。
ウィークポイントをカバーする
オリジナルの対策パーツ
ターボテクノサービスでは独自の対策パーツを用意している。トラブルが多いインペラ(羽)の部分に注目し、オリジナル品を作り上げたのだ。これによりトラブルの再発を防ぎ、より信頼性の高いターボチャージーとして再生しているのである。ターボテクノサービスの豊富な経験と高い技術力の結晶と言えるだろう。
ターボチャージャー専門ファクトリー
ターボテクノサービス
■ ☎:03-3758-3381
■ URL: http://www.e-tts.com/