作業時間と費用の大幅な
削減に成功した対策パーツ
ポルシェ911シリーズの996型および997型、ボクスターの986型とケイマンの987型。これらの水冷ポルシェに共通している弱点が、エアコンの吹き出し口から劣化したスポンジが出てくるというもの。風量によってはダッシュボードに飛び散るほど大量のスポンジが出ることもある。また微細なスポンジが車内に循環し、それを吸ってしまうことは、健康面においても放置し難い問題だ。しかもエアコンの温度調整が正常に働かなくなることにも繋がる。この症状は、冒頭に述べた水冷ポルシェのほぼ全てに発生するというやっかいな問題なのだ。
その原因は、エアコンのフラップパネルに付いているスポンジの劣化が原因。従来、これを修理するためには、ヒーターコアやブロアーファンなど、ダッシュボードの奥に設置されているエアコンユニットの全てを取り出し、劣化したスポンジの除去および清掃という作業が必要であった。当然、費用も時間も嵩む作業となるのだが、これをリーズナブルに修理できるというアイテムが、エアコンフラップ対策パネルだ。ヒーターコアケースに付く純正のフラップは、丸い穴が空いていて、それにスポンジが付いている。そのスポンジが剥がれると、温風と冷風を切り替えるフラップの役目が意味を持たなくなり、設定温度通りの風が出てこなくなるのだ。これを防ぐため、純正フラップの穴の部分に対策パネルを装着し、適正な温度調整を可能にするのが、ここで紹介するフラップ対策パネル。掃除機やブロワーなどでのスポンジ除去や、外気導入部などにはスポンジが残るなどの課題はあるが、エアコンユニットを外さずに対策できるという手法を、ナガセ自動車が受け付けてくれるようになったことは朗報だといえる。
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