Neo Classic Mercedes-Benz
設計者の思想がオーナーに
伝わる生きた工業製品である
W124シリーズと向き合ってこそ分かる“本当の価値”
直線的なボディラインで飽きのこないエクステリアが印象的なS124。ボディには目立つようなキズはなく、良いコンディションをキープしている。
マニア人気の高い
中期型ワゴンモデル
愛車を選ぶときのポイントは、人によってさまざまであり何を選択するのがベストなのかと迷ってしまう人も少なくないだろう。
今でも多くのユーザーに愛され人気の高いW124ではあるがひと言にW124といってもボディタイプはセダン・ステーションワゴン・クーペ・カブリオレと4種類があり、更にミディアムクラスと呼ばれる前期タイプとEクラスに呼称が変わった後期タイプに分けられる。エンジンは2.3ℓ/2.6ℓ/3ℓと3種類のSOHCエンジンがあり、2.2ℓ/2.8ℓ/3.2ℓ/4.2ℓ/5ℓと5種類のDOHCエンジンがある。排気量に応じてそれぞれ直列4気筒エンジンと直列6気筒エンジンがあり、さらにV型8気筒DOHCエンジンがある。
クラシカルな雰囲気のある前期モデルが好きだと言う人もいれば、使いやすく進化した後期モデルが良いと感じる人もいるだろう。走りと乗り味を求めるのであればセダンがベストであり、実用性と機能性を求めるのであれば荷物がたくさん載せられて7人乗りのステーションワゴンを選べば良い。クーペやカブリオレは特別な存在感があり、所有欲を満たしてくれる。それぞれに評価されたコメントを見れば見るほどに迷ってしまうかもしれない。
取材した1993年式220TEは、そうした数あるバリエーションの中から、特にコアでマニアックなユーザーに選ばれるモデルとして人気がある。ボディは前期でメルセデス最後のミディアムクラス。エンジンは後期と同じDOHCエンジンが搭載されている。メルセデスが進化の過程で行なう次世代エンジンを現行モデルに搭載するという手法で世に送り出した、エコエンジンでもあるのだ。排気量2198cc/最高出力150ps/最大トルク21.4㎏‐mの4気筒DOHCエンジンは、妥協のない質実剛健で、堅牢なW124ボディをストレスなく存分に楽しむことができる。燃費や税金など経済面でも他のモデルと比べて安価である。
W124の顔であるフロントマスクはコストを度外視した大きなメッキグリルで押し出しが強い。左右のオレンジウインカーレンズは後期と比べても劣化が緩やかで、飛び石などの割れにも強い。これはどのW124にも共通することだが、ウッドパネルには本物の木が使われており、ウッドのヒビ割れさえも味わいのひとつ。取材車は、整備記録簿や整備テータが多数残っており十分にメンテナンスされてきたことがわかる。ボディには光沢があり、外装や内装の劣化も少ない。ウッドパネルにも艶がありシートや天井ライナーに傷や破れはない。納車整備やアフターメンテナンスはW124専門店であるアイディングが見てくれるというから安心だ。
W124は設計者の思想がオーナーに伝わってくる生きた工業製品だと言われる。設計段階から長く乗り続けることを前提に作られており、生産終了から27年が経過した今でも多くのファンに愛され続けるW124。過去に人気があったものには価値がある。ただ、それだけではない。自動車として本当に必要なものだけを追求し、妥協を許さず作り上げたクルマは数少ない。W124シリーズはその数少ないクルマのひとつなのだ。だからこそ未だ多くのファンがW124を求め続け、そして愛情を注いでいるのである。
今でも多くのユーザーに愛され人気の高いW124ではあるがひと言にW124といってもボディタイプはセダン・ステーションワゴン・クーペ・カブリオレと4種類があり、更にミディアムクラスと呼ばれる前期タイプとEクラスに呼称が変わった後期タイプに分けられる。エンジンは2.3ℓ/2.6ℓ/3ℓと3種類のSOHCエンジンがあり、2.2ℓ/2.8ℓ/3.2ℓ/4.2ℓ/5ℓと5種類のDOHCエンジンがある。排気量に応じてそれぞれ直列4気筒エンジンと直列6気筒エンジンがあり、さらにV型8気筒DOHCエンジンがある。
クラシカルな雰囲気のある前期モデルが好きだと言う人もいれば、使いやすく進化した後期モデルが良いと感じる人もいるだろう。走りと乗り味を求めるのであればセダンがベストであり、実用性と機能性を求めるのであれば荷物がたくさん載せられて7人乗りのステーションワゴンを選べば良い。クーペやカブリオレは特別な存在感があり、所有欲を満たしてくれる。それぞれに評価されたコメントを見れば見るほどに迷ってしまうかもしれない。
取材した1993年式220TEは、そうした数あるバリエーションの中から、特にコアでマニアックなユーザーに選ばれるモデルとして人気がある。ボディは前期でメルセデス最後のミディアムクラス。エンジンは後期と同じDOHCエンジンが搭載されている。メルセデスが進化の過程で行なう次世代エンジンを現行モデルに搭載するという手法で世に送り出した、エコエンジンでもあるのだ。排気量2198cc/最高出力150ps/最大トルク21.4㎏‐mの4気筒DOHCエンジンは、妥協のない質実剛健で、堅牢なW124ボディをストレスなく存分に楽しむことができる。燃費や税金など経済面でも他のモデルと比べて安価である。
W124の顔であるフロントマスクはコストを度外視した大きなメッキグリルで押し出しが強い。左右のオレンジウインカーレンズは後期と比べても劣化が緩やかで、飛び石などの割れにも強い。これはどのW124にも共通することだが、ウッドパネルには本物の木が使われており、ウッドのヒビ割れさえも味わいのひとつ。取材車は、整備記録簿や整備テータが多数残っており十分にメンテナンスされてきたことがわかる。ボディには光沢があり、外装や内装の劣化も少ない。ウッドパネルにも艶がありシートや天井ライナーに傷や破れはない。納車整備やアフターメンテナンスはW124専門店であるアイディングが見てくれるというから安心だ。
W124は設計者の思想がオーナーに伝わってくる生きた工業製品だと言われる。設計段階から長く乗り続けることを前提に作られており、生産終了から27年が経過した今でも多くのファンに愛され続けるW124。過去に人気があったものには価値がある。ただ、それだけではない。自動車として本当に必要なものだけを追求し、妥協を許さず作り上げたクルマは数少ない。W124シリーズはその数少ないクルマのひとつなのだ。だからこそ未だ多くのファンがW124を求め続け、そして愛情を注いでいるのである。
趣味と実用を両立できる
グッドコンディションの124ワゴン
ファブリックシートは破れや目立つ汚れもない。シンプルなインテリアは使い勝手に優れており、エアコンやパワーウインドーも正常に作動する。ATは機械式の4速タイプでダイレクトなフィーリングを楽しめる。
TOPIC ここがすごいぞ!!
M111ユニット(直4DOHC)
小排気量のV6ユニットが登場するまで、コンパクトなサイズを生かして様々なモデルに搭載されたDOHCの直4ユニット。アルミ製のヘッドにはエンジン回転に応じてリニアに吸気側のバルブタイミングを変更するメカニズムを搭載。点火制御は完全なコンピュータコントロールとなり、クランク位置、カムポジションなどをセンサーによってモニタリングし、点火タイミングを決定している。ダイレクトイグニッション方式で、ヘッドカバー内部に収まるイグニッションコイルは1つが2気筒分を受け持つが、ピラミッド型の独特な形状をしているのが印象的。現代では、燃費効率を上げるために過給する方式がメインとなっている4気筒エンジンだが、ダイレクトで俊敏な回転フィールを楽しめるエンジンとして、このM111ユニットはなかなか楽しい。コンピュータ制御となった最初のメルセデス製4気筒ユニットでもある。
●U-CAR DATA
検5年2月 走行9.1万km ブルーブラック/黒布 ディーラー車 右ハンドル
サンルーフ ETC CDチューナー 記録簿9枚 整備データ18枚 価格:258万円