クルマの自動運転技術に対応した整備機器が必要な時代に突入している
現代のドイツ車にはセンサーやカメラが多用されており、多彩な自動制御システムが搭載されている。衝突軽減ブレーキやレーンチェンジアシストなどがそうで、クルマの各所に取り付けられたセンサーやカメラからの情報を元にクルマを自動制御している。
例えば、フォルクスワーゲンのアダプティブクルーズコントロールは、一定の車間と速度を保ちながら走行できる機能だが、カメラやセンサーが受け持つ役割は非常に大きい。狂いがあれば正常な作動に問題が出る。レーンチェンジアシストにおいては、近年多くのクルマにこの安全機能が搭載されており、ドライバーの負担を軽減している。
確かに高機能で快適で安全であることは間違いないのだが、事故などでフロント回りを交換、レーダーやセンサーなどを交換した際に補正するアダプテーションが必要になってくる。具体的には、レーダーやセンサーの付いたバンパー交換、カメラが装着されたフロントガラスの交換、フレーム修正などの作業において、アダプテーションが必要になる。
現状、アダプテーションはディーラーでしかできなかったのだが、これを必要としているすべてのクルマに対応するのは難しいという現実もあり、街の修理工場や板金工場から注目を集めているのだ。
ここで紹介するオーテルのADASは、従来にはない金属製のアームを備え、補正についてはマキシシスと連動することでメーカー、車種ごとの補正が可能。例えばフォルクスワーゲンではアダプティブクルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、フロントドライバーアシストといった項目をマキシシスADASを使って補正できる。補正時に使用するターゲットはメーカーによってデザインが異なっており、ラインナップも拡充していく予定だ。
今後、マキシシスADASが普及していけば板金工場や修理工場での補正が可能になる。ユーザーにとっては、ディーラーよりもコストを抑えられることと、納期が短くなることがメリットとなる。
ADASを扱っている千葉県我孫子市にあるジースタイルでも問い合わせが殺到していることからも、多くの整備関係者から注目されている整備ツールだといえる。
TEL:04-7187-4405