安全なクルマであることを妻にアピールして説得
メルセデス・ベンツW124を所有してから5年が経った頃に、エアコンが壊れてしまいました。エバポレータの交換が必要で、その他の周辺部品を交換すると高額な修理代。直して乗り続けるか、修理代を頭金にして乗り替えるか本当に悩みました。本来のフィーリングを取り戻すために、それなりに費用をかけてメンテナンスしてきたクルマでしたから。
メンテナンスを担当してくれているメカニックの方とも相談したんですが、仮に国産車に乗り替えるとして、自分が納得できるか、というのを一番に考えました。自分が国産車に乗っているイメージをずっと想像してみると、やっぱり好きなクルマに乗っていたい! という気持ちが強くて、乗り続けたいと思ったんですね。
でも、難しいのはここから。自分の気持ちに折り合いがついても、妻を説得しなければなりません。ドイツ車はメンテナンスが必要だから、と言っても、国産車だったら壊れないでしょ? なんて言われてしまいます。
好きで乗っているのは自分なので、これ以上は説得できないかなと思ったんですが、その時にW124のボディは強いというのを思い出して、安全であることを説明。
クルマは動けばいいってもんじゃない。自分がどれだけ運転に気をつけても避けらない事故だってあるのだと。W124のボディは強く、安全性が高いクルマだと話し、家族のためにもこのクルマを選んでいると話すと、少し納得したようでした。
費用は自分のお金もある程度負担するなどして身を削りながらでしたが、結果的に妻も納得してくれました。そのことをメカニックに伝えると、いろいろな修理プランを出してくれました。エアコンは一気に直した方が結果的にリーズナブルで、長く乗るなら絶対にその方がいい、と。
憧れだったメルセデスW124に乗り始めてから、トラブルが心配でハラハラ・ドキドキな経験もたくさんしました。その度に直すか、乗り替えるというのが頭をよぎっていたのですが、今回のことがあって吹っ切れたというか、乗り続ける覚悟ができたと思います。
乗り始めてからまだ5年で、W124仲間では10年以上所有している人もたくさんいます。考えてみたら、他に乗り替えるクルマがないんですね。この5年で愛着も沸いてますし、やっとW124の良さを分かってきました。
直すという決断をするまでは早くても、それを実現するには家族の理解が必要。もちろん、複数台のクルマを持てる人ならそんな心配はないかもしれませんが、今もW124に乗っていられて本当に良かったと思います。修理のおかげでエアコンは絶好調。次は足回りに手を入れようかと企んでいるところです。でも、また妻を説得しなければいけませんね。
“直す”という決断の決め手は?
「乗り替えたいクルマがなく何より今のクルマに愛着がある」
昔からの憧れだったなど深い思い入れがあるクルマに乗っている人ほど、他に乗り替えるクルマが見当たらないという声が多い。とくに90年代中頃までの角目世代のメルセデスには愛好家が多く、長く乗り続けている人が多い。