リセットメンテの流れ
中古車を購入
→クルマ全体の点検
→リセットメンテ
交換履歴が分からない消耗品は
先回りしてメンテする
エンジンオイル、ブレーキフルード、冷却水といった油脂類は、リセットメンテで交換しておきたいメニュー。また、点検によって判明した問題点や交換履歴が分からないような消耗品も換えておくと安心感が高い。不安を放置したままではハッピーなカーライフは送れない。
●リセットメンテによるメリット
・油脂類や消耗品の交換サイクルが明確になる
・今後のメンテナンスプランが立てやすい
・壊れる前にメンテすることでトラブルを未然に防げる
油脂類の交換サイクルをリセットしておけば、その後のメンテナンスプランが立てやすくなる。エンジンオイルは納車時に交換されていることが多いが、ブレーキフルードやパワステフルードまで交換しておくと安心だ。また、ベルトやゴムマウントなどの消耗品も状態を見て手を入れておきたいところ。
クルマを動かさなくても
油脂類の劣化は進んでいる
中古車を購入したらまずやっておきたいのが、クルマ全体の点検。とくに販売をメインとするショップで購入した際には、信頼できる修理工場に持ち込んで点検してもらうことが大切だ。中古車購入時に納車整備がしてあっても、その内容は販売店によって異なるから必ずしも安心というわけではないのだ。
そこで実践してほしいのが、リセットメンテ。中古車を購入したら、信頼できる修理工場で点検をしてもらいクルマの現状を把握することからスタート。何もなければそれでOKだが、問題点が見つかれば早めに手を打つことができる。
そしてここからがリセットメンテの重要なところ。まずは油脂類を全て交換して、交換サイクルをリセットする。エンジンオイルは納車時に交換されていることが多いが、ブレーキフルードやパワステフルード、冷却水まできっちりと交換。油脂類の交換はメンテナンスの基本中の基本であり、劣化したオイルや冷却水を使い続けるとトラブルの原因になる。
例えば、エンジンオイルは放っておいても酸化が進んで劣化するし、ブレーキフルードは吸湿性が高いので、湿気によってブレーキの配管にサビを発生させてしまうこともある。冷却系の要であり、かつ高価なラジエターを少しでも長持ちさせるためには、冷却水だって交換しておくべきだ。
こうした油脂類の交換サイクルというのは、走行距離だけではなく時間も重要になる。クルマを動かさずに販売店に並んでいるだけでも、油脂類の劣化は進んでいるのである。それゆえ、購入時に交換サイクルをリセットしておけば、次の交換時期の目安になるというわけだ。もちろん、トラブル予防にも繋がる。
そのほかの消耗品についてもメカニックから寿命が近いと判断されたら、思い切って交換しておくべき。足回りのブッシュなどは後に回すとしても、エンジンや補機類の劣化は出先でのトラブルに繋がる。例えば、ベルト回りやゴムマウントの劣化は異音や振動を発生させ、それが原因で大きなトラブルを発生させることがあるので、早めに対処しておくことが重要だ。
次頁からはリセットメンテとしてやっておきたいメニューを紹介。ハッピーなカーライフをスタートさせるためにも、ぜひ実践してほしい。