現行Gクラスといえば、デビュー以降アーバンな出立ちが印象的で、先代モデルのW463が持つエッジの立った無骨でスクエアなフォルムに比べると、少し丸みを帯びて道具感が薄れてしまった。そんなアーバンSUV色の濃い印象を、本来のGクラスが持つクロスカントリービークルと思い出させてくれるのが、ドイツのサプライヤー「Le Tech」が作ったルーフラックやラダー、スペアタイヤホルダーである。 そもそも、この「Le Tech」というメーカーをご存知であろうか。実は、これまでのGクラスの節目に当たるモデルに深く関わっているパーツメーカーなのだ。
例えば、30周年記念モデルのルーフラックや、6×6スクエアードに搭載されているGクラス用ポータルシステム、W463型G350dベースのプロフェッショナルバンパーやウィンチベッド、ブラバスが手がける800アドベンチャーXLPのベースとなるW463Aをピックアップトラック化したボディワークなど、Gクラスをさらにヘビーデューティなモデルに架装することができるテクニカルサプライヤーなのである。
今回はその「Le Tech」パーツをいち早く取り入れ、話題の限定車よりもひと足早くプロフェッショナルルックに身を包んだGクラスを紹介したい。
エクステリアをパッと見た感じは限定車と何ら変わらないのだが、細部が少し異なっている。例えば、このGクラスのベースは350dのAMGラインと言うことで、タイヤとホイールが20インチになる。そのため、スペアタイヤホルダーも20インチ仕様となっている。さらに、ルーフラックの前にあるウインドーディフレクターも追加装備。また、ドイツ本国モデルに装備されている純正ヘッドライトガードなど、Gクラスが得意とするフィールド装備を装着することで、一気にクロカン色の強いキャラクターへと立ち返らせてくれるのだ。そんな「Le Tech」のパーツにぜひ注目して欲しい。
ルーフ前面のウインドーディフレクターには4つの補助灯が取り付け可能。取材車のオーナーが無線をするため、本来のライトの取り付け位置の一つを無線アンテナ用に使用している。
バス釣り用のボートを牽引するフック。湖の砂地スロープなどカートから水際までバックする際、柔らかい地盤の場合はデフロックが活躍してくれる。そんな高い走破性もGクラスの大きな魅力である。
ルーフラックのみだと、ルーフの長さに対してフロント部が若干剥き出しになってしまう。そこにウインドーディフレクターを装着することでフィット感が増し、風切り音の低減にもなる。
こちらのスペアラックは20インチ用のラックとなっている。スペアタイヤの中心部の円形カバー部は鍵で開け閉めでき、中が物入れになっている。限定車の400dプロフェッショナルとスペアタイヤラックと同じデザインで、限定車の方には18インチ用が装備されている。リアの作業灯に加え、牽引フックも装着している。
ルーフラックに欠かせないLeTech製のラダーを装着する。リアの視認性を犠牲にしないデザインが魅力。
純正タイヤからBFグッドリッチのオールテレーンにスイッチしてオフロード感を増幅。サイズは275/55R20をチョイスする。
【取材協力】KK.G ADVENTURE https://kkg.handcrafted.jp