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【 ドイツ車メンテ名店ガイド vol.08 創業35年、作業実績3万台突破! メルセデス専門の老舗ファクトリー / C.Birth シーバース 】

新旧問わずメルセデス・ベンツのメンテナンスひと筋に営業しているシーバース。老舗ファクトリーならではの経験と実績に基づいた確かな整備力には多くのユーザーに支持されている。

 

豊富な知識で確立した
電子制御ATの整備術

 メルセデス・ベンツ専門の整備工場としてたくさんのユーザーを救っているシーバース。創業35年という老舗ファクトリーでもあり、有名人も通う名店である。シーバースの特長は、何より確かな整備力。例えば、メルセデス・ベンツの電子制御式AT。ATの状態を把握する方法としてATFのチェックがあるが、加えてシーバースではATの油圧データ(油圧の数値や変速時間)をCPU診断で確認しながら、正常値と異なる部分を探っていく。つまり、油圧データの正しい読み方と数値を知らなければ、電子制御のATを正確に把握することはできないのだ。さらに実走点検や異音点検も入念に行なっている。これらの修理アプローチは、電子制御式5速ATのころから行なっていることであり、7速ATであってもその手法は大きく変わらないが、これをいち早く確立したことは同社の深い知識と高い技術によるものだ。
 新車の納期が遅れている現在、メンテナンスに使用する部品も入手するまでに時間がかかるケースがある。もちろん、基本的な消耗品は別だが、W124などヤングクラシック世代のメルセデスにおいてもその状況は変わらない。そんな現状において部品の入手ルートを確保しているシーバースでは、国内のみならず世界中から必要な部品を探し出してくれる。中古パーツを活用しながら、部品を待つという方法も、今の状況にはマッチしているとのこと。こうしたアドバイスはとても参考になる。

故障診断機を駆使しながら
高年式モデルにも対応
確かな技術を持つベテランメカニックが在籍

シーバースではW212やW205などの整備が増えてきているという。大きなトラブルが頻発しているわけではないが、基本的なメンテナンスが不足しているケースが多いとのこと。電気系のトラブルに対してはコンピュータ診断機を駆使して対処。根強い人気を誇るメルセデスW124などのヤングクラシック世代の入庫も多いとのことだ。
ベテランメカニックが在籍しているシーバース。豊富な経験と確かな技術でトラブルを解決してくれる。高度な電子制御を搭載する近年のモデルから、W124などのヤングクラシックまで幅広く対応できるのがシーバースの強みである。
取材時に車検で入庫していた走行14万kmを超えたW204型Cクラス。メルセデスを長く乗り続けたいというユーザーにも人気の工場である。
デフのオイル漏れはヤングクラシック世代に多い症状。ゴムシールの経年劣化が原因なので定期交換が必須。
写真はフロントロアアームブッシュ。マーキングを見ても捻れずに正しく装着されているのが分かる。
メルセデス・ベンツ専用のコンピュータ診断機を完備しているので、高年式モデルにも対応できる。
 

確実な診断をするために時間を惜しまず
しっかりとクルマと向き合う姿勢

シーバースではATを降ろす前に、走行診断、CPU診断、目視&異音診断等を行なう。ここで正しい判断ができれば、ATを降ろさずに修理可能な整備などもあるそうだ。ATFはATの状態を知る上で非常に重要な情報の宝庫。ATの知識が乏しいところでのATF交換は、重大なトラブルを見逃してしまうということにも繋がりかねない。
 

From C.Birth
シーバース

エンジンヘッドのオーバーホールなどの重整備を自社でこなす高い技術を持つシーバース。メルセデスに長く乗りたいというユーザーにとっては心強い存在となっている。近年のモデルではエンジン本体というよりセンサーなど電気的な不良が多いとのことだ。
メルセデス・ベンツSクラスなどに多いのがエアサスペンションの不良。乗り心地や車高に異変を感じたら早めに点検してもらおう。
 

FACTORY DATA
シーバース

●所在地 : 東京都江戸川区北小岩3-15-2
☎ 03-3650-3357 FAX 03-3650-8354
●URL: https://c-birth.co.jp/
●営業時間:12:00 〜 19:00 日曜は電話対応のみ17:00まで
●定休日: 年末年始、祝日