現代のモデルに比べればシンプルな構造
長く乗り続けられる要素が詰まっている
もちろん絶対的な性能においては最新モデルには敵わないけれど、今あえてE46を選ぶという選択は十分にアリ。安く買えるというだけではなくて、長く乗ると考えた場合においても魅力的な要素が詰まっているのだ。
E46のデビューは98年。基本的な構造は一つ前のE36タイプの正常進化版であり、走行性能、居住性、デザインなど各部においてブラッシュアップされている。01年末に登場した4気筒のDOHCユニットに、バルブのリフト量をモーターで調整する世界初のスロットルシステム「バルブトロニック」を採用したことでも話題になった。
デザインはBMWらしい都会的なイメージとスポーツテイストを感じさせるもので、今でも多くのファンが存在する。エンジンは自然吸気の直4と直6を用意し、直4はモデル途中にDOHC化されている。
登場から16年が経過していることもあり中古車の数は豊富にある。その中でも注目したいのが、マイナーチェンジ後の320i。エンジンは直6DOHCを搭載し、排気量は2.2ℓ。昔から電子制御を積極的に採用してきたBMWだが、現行型に比べればE46はシンプルでATも5速タイプとなっている。メンテナンスなどの手法も確立されているので、長く維持することを考慮しても魅力的な存在と言えるのだ。
中古車として流通している320iの平均走行距離は7.3万㎞で、多走行車もいろいろと探せる。価格も非常に割安な状況なので、コンディションを重視して選ぶようにしたい。
ベテランユーザーの中には20万㎞近く走っている人もいる。基本的なメンテナンスさえやっておけば、長く乗り続けることが可能である証明でもあるだろう。 ( GERMAN CARS 2014年9月号より抜粋 )
BMW ビー・エム・ダブリュー
4代目3シリーズ(E46)
●全体の中古車相場:20~120万円
●多走行車の中古車相場:20~50万円
●平均走行距離:7.3万km(320i)
( すべて2014年当時 )
■お勧めグレードは?
320i(後期型)
グレード名は320iだが排気量は2.2ℓ。完成度が高まった6気筒エンジンを搭載している。程よいボディサイズも◎。
主な小変更
●生産期間:1998~2005年
●2002年~後期型
●98年7月、318iと328iでデビュー。9月に323iを追加。●99年5月、スポーツエディションを発売。11月にはMスポーツに。7月に320iを追加。●00年11月、6気筒エンジンがM54タイプに刷新される。●01年10月、ヘッドライトのデザイン変更など、マイナーチェンジ。直4エンジンをDOHC化。●05年2月、320iに特別仕様車のM-Sport Ultimateを250台限定で発売。( すべて2014年当時 )
Specifications
2002年式 320i
●全長×全幅×全高:4470×1740×1415㎜ ●ホイールベース:2725㎜ ●トレッド(前)/トレッド(後):1470/1480㎜ ●車両重量:1440kg ●エンジン方式:直6DOHC ●総排気量:2171㏄ ●最高出力:170ps/6100rpm ●最大トルク:21.4㎏-m/3500rpm ●トランスミッション:電子制御式5速AT